DX BOOSTER

SCSK株式会社

ゼロスタートから早期に成果を生み出したデジタルマーケティング戦略とプロセスの全貌<br>~並走型支援が示した「自走」への道筋~ キービジュアル

ゼロスタートから早期に成果を生み出したデジタルマーケティング戦略とプロセスの全貌
~並走型支援が示した「自走」への道筋~

インタビュー参加者

▼写真右より

丸田 真功 氏
SCSK株式会社 ソリューション事業グループ netXデータセンター事業本部ネットサービス部 サービス開発課 課長

北村 敬 氏
SCSK株式会社 ソリューション事業グループ netXデータセンター事業本部ネットサービス部 サービス開発課

鈴木 英利佳
シナジーマーケティング株式会社 企画制作部 Webコンサルタント

足立 龍
シナジーマーケティング株式会社 企画制作部 営業

※部署名・役職は取材当時(2022年7月)のものです


日本を代表するシステムインテグレーターとしてグローバルに事業を展開するSCSK株式会社。急加速するDX化を追い風に、新たな顧客と価値の創出を目指す中、デジタルマーケティング戦略の重要性を感じ、シナジーマーケティングのDX BOOSTERによる「並走型支援」を選択されました。

その取り組みの全容を、弊社担当者を交えてSCSK株式会社の丸田様、北村様にお話しいただきました。

1.デジタルマーケティングの専門知識が必要に。
知見蓄積も可能な「並走型」が決め手

足立 SCSK様が新たなサイトを立ち上げるに至った経緯を教えてください。

デジタルマーケティング戦略の必要性について語る丸田様

丸田様 SCSK株式会社は製造・流通・金融・通信業をはじめ、幅広い業界に向けてITサービスの提供と各業界の主要企業を網羅した約8000社の強固な顧客基盤および業界固有のITサービス需要に応えるさまざまな業務ノウハウや技術を有していることが、弊社の強みです。一方、DX化をはじめ、社会の変動を受けて、インダストリーを問わず幅広くご利用いただけるサービスを創出し、新規獲得、事業拡大が私たちのグループのミッションであり、SCSKネットワークサービスにおいてもフルラインアップでのデジタルマーケティング戦略が必要と考えたのです。

北村様 弊社のネットワークサービスにおける製品やシステムは多岐にわたり、個別でコーポレートサイト内にサービスページは有していましたが、ネットワークサービスすべてをまとめたブランディングとサービスラインアップの訴求のため、SCSKネットワーク総合サイト『SCSK NETWORK』の立ち上げを行うことになりました。

足立 それで、私どもにお声がけいただいたのでしょうか。

丸田様 そうです。デジタルマーケティングを実現可能なサイトをゼロから立ち上げるには、デジタルマーケティング戦略立案が必要不可欠だと考えたのです。そこでシナジーマーケティングさんをよく知る広報部から紹介され、実際にご提案いただくと、デジタルマーケティングの上流工程からのサイト設計と、私たちの実践での知見蓄積による戦略的なサイト立ち上げの実現、同時に社内のデジタル人材育成も図れるコンサルタント並走型支援である点がこれからデジタルマーケティングを始める私たちには理想的と考え、導入を決定しました。

鈴木 私は、長年、デジタルマーケティングの受託コンサルタントに携わる中で、ある気づきがありました。それは、成果の出ているプロジェクトの多くが、社内のご担当者が私たちから知見を吸収・自走されていく、ご自身の言葉で私たちとの取り組みを全社に発信して関係者を増やして、プロジェクトの予算や規模を大きくされていることです。製品・サービスのことを最もよく理解されているのは、当然、社内の方々。私たちとしては、デジタルマーケティング方針、ロードマップと知識の提供が、企業のデジタルマーケティング推進に最も貢献できる形なのではと考えたのがこのDX BOOSTERの始まりです。丸田様、北村様からうかがったニーズには、このサービスの提供が最適と感じ、理想的と評価いただいたことは大変光栄です。

2.顧客視点の重要性を認識。BtoBサイトのターゲット設定からプロジェクト開始

DX BOOSTERのBtoBサイトにおける戦略立案フレームワークについて語る鈴木

鈴木 『SCSK NETWORK』サイト開設に向けては、DX BOOSTERのBtoBサイトにおける戦略立案フレームワークにのっとり「ターゲット設定」からスタートしました。 BtoBサイトはターゲットボリュームが限定されているため、ペルソナ作成などから入る戦略ではイメージしていたボリュームのユーザーがサイトに訪れないということが往々にしてあります。そのため、Google検索キーワードの検索ボリュームからニーズボリュームを読み解き、想定する市場のニーズにどの程度のボリュームがあるかなどを検証します。
SCSK様には、まず想定される市場ニーズを「検索キーワード」として可視化するため、製品・サービスを求めているユーザー像をイメージしながら、可能な限りのキーワードを洗い出していただきました。

サイト制作設計プロセス

北村様 検索キーワードについては、どのような軸でキーワードを洗い出し、整理すべきか、最初の部分から方法がわからなかったのですが、鈴木さんが事前にテンプレートを作成くださり、大変スムーズに作業できました。

マニュアルのステップにそって洗い出したワードリスト

足立 お客様に合わせて、テンプレートなどをカスタマイズするのはDX BOOSTERの特徴のひとつです。結果、北村様が効率的に作業を進められてよかったです。

鈴木 洗い出していただいたワードは1,000個以上ありましたが、キーワードボリュームや関連ワードの調査を繰り返すことで「サービスでターゲットとすべきキーワード」を絞り込んでいきました。

丸田様 この時、気づいたのは私たちが検索してほしい、検索されるであろうというワードと、ユーザーが実際に検索されるワードに乖離があることでした。例えば、エンタープライズのSIMサービスについて、私たちは「エンタープライズ SIM」で検索されると思っていたのですが、それらのワードはボリュームがなく、実際は「法人 SIM」などの検索が多いことがわかりました。

フルアウトソーシングにはない「並走型支援」であるDX BOOSTERの強みについて語る足立

足立 BtoBサイト、しかも専門業界、商材であるほど、検索ワードの微妙なニュアンス、先ほどおっしゃっていた「SIM」などと掛け合わせるワードがユーザーによって変わってきます。その調査・分析において、自社の製品・サービスに精通されているお二人から、より具体性の高いワードを提示いただけたので、「ターゲットキーワード」の精度も上がりました。フルアウトソーシングで外部の人間だけで考えるのではなく、こういった実際に製品・サービスに関わる方が考えられることで、戦略により深みが増す点も並走型であるDX BOOSTERの強みだと自負しています。

3.明確な戦略に基づいたサイト設計が完成

鈴木 「ターゲットキーワード」が決定すると、SCSK様も私たちも狙うべきターゲットと市場ボリュームが把握できているため、それらのニーズに対してどのような情報を掲載すべきかを考える「サイト設計」に進みました。

掲載情報の整理のスムーズな進め方について語る北村様

北村様 検索キーワードに込められたニーズに応じて必要な情報を整理し、「カスタマージャーニーマップ」に落とし込んでいきましたが、これも専用フォーマットをいただいていたので、スムーズに進めることができました。

鈴木 「ターゲットキーワード」でサイト制作にあたり集客面で注力すべきワード、「カスタマージャーニーマップ」でサイトにて提供すべき情報動線が定まったので、「誰に」「何を伝え」「どうなってほしいか」といった、サイト制作前に固めるべき戦略が完成したのではないでしょうか。

▼RFPのカスタマージャーニー、サイトマップアウトプット(ターゲットワード、情報動線の整理)

カスタマージャーニーマップを元にサイトマップを作成

北村様 そうです。「誰に」「何を伝え」「どうなって欲しいか」を戦略として制作会社に伝えられるようになったことで、初めてサイトを外部に発注する私たちでも制作会社から提案される「サイトでどのように誘導し、どのような動線で情報を提供し、成果を達成するか」を明確に理解、判断、評価できました。おかげで、サイトメニュー名1つについても、なぜこの名称になったのか、このように分類した理由は何かなど、自分たちの中で戦略とアウトプットがつながったサイトを開設できたと思います。

制作したサイトのキャプチャ画像
『SCSK NETWORK』サイト

4.アウトソーシングでは得られない知見で、デジタルマーケティングでの「自走」も目指す

丸田様 今回の『SCSK NETWORK』サイト開設でのDX BOOSTER導入においては、求めていたデジタルマーケティング戦略におけるナレッジの獲得・蓄積を実現できました。並走型では、私たちがやるべきタスクが多数あります。100%アウトソーシングにすれば、負担を軽減できますが、私たちが理解・活用できず、ただサイト開設しただけとなり、サイトをどう成長させていくべきかの知見も得られなかったでしょう。今後、弊社で同様のプロジェクトが発足した場合も、デジタルマーケティングにおける「自走」を目指していけるイメージがつきました。

北村様 私はシステムエンジニアであったこともあり、どうしてもシステムやプロダクトを中心として考えていましたが、鈴木さんたちの並走によって、マーケティング思考には、考察・検討・実装すべてのパートにおいて、顧客視点が重要であることを理解し、強く意識、実践するようになりました。

足立 デジタルマーケティングは顧客理解から考え始めることが重要とする私たちとしては、SCSK様にそうおっしゃっていただけたことは何よりの喜びです。

丸田様 サイトオープン後は、「S-NICS SIM サービス」などの流入が多いのではと予測していたのですが、「ネットワークアセスメントサービス」の流入も多く、リード獲得に結びつくといったうれしい誤算がありました。

▼「ネットワークアセスメント」では1位に表示されるように

ネットワークアセスメントでの検索結果

5.サイト立ち上げ後も継続的な改善でセッション数やお問い合わせが増加

足立 サイトがオープンしたことで実際の流入や行動が可視化できるようになり、当初の戦略とのギャップはどこかを一緒に会話しながら改善を進められているとは思いますが、6ヶ月たった現在、一定の成果が見えてきたとおうかがいしました。具体的にはどのようなものだったのでしょうか。

北村様 いろいろな成果が出ましたが、その中でもWebサイトのセッション数については嬉しい結果が出ています。サイト公開後にアドバイスをいただきながら実施したSEO施策によりセッション数を増やす取り組みから始め、半年で当初掲げていた目標の120%を達成し想定していたよりも早く目標を達成でき驚いています。
それ以外にも『SCSK NETWORK』のサイトを見ていただいたお客様から弊社営業にサービス紹介のご希望をいただくことも増えました。またセッション数だけではなく、鈴木さんと最初に設計した検索キーワードも検索上位に上がっており、そこからのコンバージョンで新規のお問い合わせをいただけるようになりました。

ターゲットとなる見込み顧客のサイト訪問数が増加

鈴木 成果が数字として表れてきたり、『SCSK NETWORK』のサイトをきっかけにした相談が出てきたりと、反響が見えると嬉しくなりますね。その後、御社のマーケティング活動に何か変化はありましたでしょうか?

北村様 今回の取り組みで学んだ知識を活用し、定量的な数字を基に月例報告を実施しています。報告では月間表示数や掲載順位を報告するだけではなく、その数字の変動理由を自分たちで調査し、改善案を報告しています。改善案を検討する際には自分たちでSearch Consoleのデータから得たアクセス数や直帰率の数値を元に改善方針と実施案を考え、形づくることができるようになりました。今まで感覚で対応していたことを、自分たちで調査した数値を元に根拠を持って対応できるようになったことが一番の変化です。

丸田様 『SCSK NETWORK』は生まれたばかりの赤ちゃんのようなものなので、共に大きく育てていきたいと思っています。

鈴木 はい。これからも引き続き『SCSK NETWORK』の事業成長に貢献できるよう全力を尽くしてまいります。本日はありがとうございました。

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